遥か昔より、人々が往来してきた「道」。 一群の人々が通り過ぎるたび 文化が生まれ、歴史が築かれてきました。 四国歴史文化道。 美しい自然のなかで受け継がれる ふるさとの道を訪ねます。
四国歴史文化道とは
四国は、古くから、奈良の都につながる南海道や海上交通の大動脈瀬戸内海などによって各地と盛んな交流を行い豊かな文化を育むとともに、空海ゆかりの四国霊場八十八ヶ所など心のやすらぎを感じさせる独自の風土を生み出しています。
また、阿波おどりをはじめとする伝統あるエネルギッシュな祭りも数多く、さらに明治維新など歴史の節目には日本を動かす幾多の歴史的人物を輩出してきました。
「四国歴史文化道」は、官民が一体となって四国各地域に点在する歴史的文化遺産を結ぶ道路網を整備し、より多くの方々にこうした四国の歴史・文化に触れて親しんでいただける環境づくりに取り組んでいるものです。





阿波歴史文化道
四国一の大河、吉野川流域では、しばしば氾濫する川を巧みに活かし、藍の栽培が盛んに行われました。阿波藍は藩主蜂須賀氏が奨励したため、 染料としての藍だけでなく、藍を使って染め上げたしじら織など が発達しました。吉野川流域には、こうした藍の製造販売と、それを基盤と した阿波の繁栄をうかがわせる歴史的文化遺産が数多く集積しています。
■鳴門市ドイツ館(四国の語り部 鳴門市文化交流推進課 江川陽子さん)12月26日OA
第一次世界大戦のときに、約4,700人のドイツ兵が俘虜として日本に送られました。   
鳴門市大麻町(当時は板野郡板東町)にも「板東俘虜収容所」が建てられ、約1,000 人の俘虜たちが2年10カ月ほどこの地で過ごしました。
この収容所の松江豊寿(まつえとよひさ)所長らは、「ドイツ兵も国のために戦ったのだから。」と理解を示し、所内では文化事業や商業活動が盛んに行なわれていました。
なかでも有名なエピソードは、1918年にベートーヴェンの「交響曲第九番」が日本ではじめて演奏されたことです。   
平和と国際交流の大事さを訴えるため、ドイツ兵の俘虜収容所近くに「ドイツ館」が建てられました。ドイツ館では、音声や映像を絡めたからくり人形で当時の様子を再現し、展示された資料や遺品を通して、当時の俘虜の生活や功績を知ることができます。
■藍住町(2006年8月29日OA)
<藍屋敷奥村家住宅>
吉野川流域の藍住み町一帯は藩政時代から明治40年代にかけて藍づくりの中心地でした。「藍屋敷奥村家住宅」は、「藍住町歴史館 藍の館」として農具や古文書を展示しており、県の文化財となっています。こちらでは藍染めの体験ができます。
<古庄染工場>  
徳島県佐古市にある「古庄染工場」では、江戸時代末期に創業して以来、昔ながらの手法で阿波の天然の藍染めを作り続けています。ここでは、染色から水洗い、乾燥までの製造工程の見学ができるほか、ハンカチの藍染め体験ができます。
■阿波おどり(2006年8月22日OA)
 蜂須賀氏の徳島城築城祝いから始まったとされる阿波おどりは、今や世界的な祭りとなっています。毎年8月12日から4日間の間で開催され、120万人を超える人出で賑わいます。市中心部の各所に演舞場やおどり広場が設けられ、町中にお囃子が響き渡ります。
■徳島県徳島市(2006年8月15日OA)
<阿波十郎兵衛屋敷>  
人形浄瑠璃「傾城阿波鳴門」のモデルとなった庄屋・坂東十郎兵衛の屋敷跡です。昭和29年に、近所の民家から母屋と門を移築し、藍蔵・土蔵様式の資料館を整備し、人形浄瑠璃で使われる阿波木偶人形や資料などが展示されています。地元保存会の手で上演される、人形座による人形浄瑠璃芝居もご覧になれます。その向かいにある阿 波木偶人形会館でも木偶人形の展示や人形制作、カラクリの解説があります。  
<天狗久資料館>
阿波の民衆の娯楽だった人形浄瑠璃をテーマにした資料館で、阿波を代表する人形師、 天狗屋久吉の工房人形の製作用具などが当時のまま残っています。
■徳島県美馬市 うだつの町並み(2006年8月8日OA)
吉野川流域を東西に結ぶ撫養街道沿いにあり、白漆喰壁にうだつや格子戸のある藍商人たちの家が残っています。「脇町劇場」は昭和9年に建てられた芝居・映画劇場で、映画『虹をつかむ男』のロケ地にもなりました。
■徳島県徳島市 徳島城跡(2006年8月1日OA)
徳島城は室町時代に築かれ、藩主蜂須賀家政が江戸時期に大規模に拡張したものです。
平山城として屈指のものでありましたが、明治5年に取り壊され、現在は石垣だけが残っています。  
徳島城中央公園は旧藩主居城跡を利用した市民憩いの公園です。旧徳島城表御殿庭園は枯山水と築山泉水を組み合わせた桃山様式を今に伝える名園で、歴代阿波藩主の表書院の庭先に当たります。
また徳島城博物館には、徳島藩と藩主蜂須賀家に関する資料を展示・収蔵しています。『徳島藩御召鯨船千山丸』が展示されており、これは大名が用いた船として現在に残る唯一のものです。