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鮎喰(あくい)川は、徳島市の東に位置する神山町奥屋敷から流れ出る全長約43キロの一級河川で、徳島市で吉野川に合流しています。その名の通り、かつてたくさんの鮎がいたことからその名前が付いたとされています。
その鮎喰川の下流、吉野川との合流点近くに、かつて「こんにゃく橋」と呼ばれた浜高房橋がありました。浜高房橋は、全長約210メートル、幅1メートルで、台風などで水位が上昇した時には橋が水面下に沈む、いわゆる潜水橋でした。洪水時には木製の橋面を取り外す構造になっていて、大水による損壊を防いでいました。
このこんにゃく橋は、もともとは明治時代に渡し舟の代わりとして地元の人たちによって架けられたものでした。当初は橋板を支える杭の高さが不揃いで、橋板も簡素な一枚板が使われていたために、渡ると橋板がしなって、こんにゃくのように橋全体が揺れたことから「こんにゃく橋」の名がついたそうです。
さすがに全てが木製だと台風などで川が増水した時に橋桁が流されることが度々あったため、昭和40年頃には徳島市が改築し、橋桁をワイヤーロープでつないで、橋脚をコンクリート化するなどの改築を行いました。その後も橋桁と橋板は木製のままでした。水の都でもある徳島市内には当時81本の橋がありましたが、木製の橋はこんにゃく橋を含めて2つだけでした。
こんにゃく橋のある風景は、水と人との関わりが感じられるほのぼのとした雰囲気があり、先人の知恵を忍ばせるとともに、地元民にとってはかけがえのない原風景でしたが、通行者に危険であるとの裁判所判断もあって、橋は撤去されてしまい、現在はその跡をとどめるに過ぎません。
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