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日本の政治は映画より奇なり!【帰来雅基のシネマな生活】

掲載日:2009/10/01

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ついに日本の政治状況も大きく変貌を遂げる事になり、連日、そのニュースがマスコミを賑わしている。

「政治映画」はどこへ?

ついに日本の政治状況も大きく変貌を遂げる事になり、連日、そのニュースがマスコミを賑わしている。ワイドショー的なミーハー感覚でそういった状況を見て面白がるのももちろん悪い事ではないのだが、その結果とツケは間違いなく我々国民、それも一般大衆といわれる階層に直接ハネ返ってくるのだからそうそう笑ってばかりでは済ませられないのである。

それにしても僕のような映画ファンの眼から見て、最近特に不思議に思う事がある。それはここ長い間、いわゆる「日本の政治」をテーマにした骨太の映画にとんとお目にかかっていないという疑問である。日本映画界はアニメやベストセラーの映画化、あるいはアイドル映画や娯楽映画には力を入れてきたのに、こういった多くの政治的事件や出来事にはあえて無関心を装っているかのようにも思えて仕方がない。しかしかつて、昭和の終わり頃、日本映画界にも「政治映画の季節」というものは確かに存在していたのである。

実に魅力的な「政治エンタテインメント」の世界

終戦直後の日本を指導した個性派、吉田茂を描いた森繁久弥主演の「小説吉田学校」。そして山崎豊子のベストセラーを映画化した「不毛地帯」は、戦後最大の疑獄事件といわれたあのロッキード事件の真っ最中に公開され、大きな話題となったものだった。

さらには、政治の裏にうごめく闇の勢力との攻防を描いて勝新太郎が総理大臣候補を演じた「迷走地図」。しかし、なかでも僕が個人的に思い入れの深い1本が大学3回生の時に見た山本薩夫監督、三国連太郎、仲代達矢主演の「金環蝕」である。

ダム建設に絡む政治資金の汚職と、政治家たちの権力の座へのあくなき執念や権謀術数を容赦なく描いたこの作品は、当時の閉塞した政治状況の腐敗や堕 落を声高に追求するだけでなく、まず映画として非常によくできていた。まさに「政治アクションエンタテインメント」といった趣であったのだ。

で、なぜ個人的に思い出があるかというと、大学の政治学のレポートのテーマに「映画『金環蝕』を見てその感想を現在の政治状況とあわせて書け」とい うのがあって、映画好きの僕は喜びいさんで書いて見事に「優」をもらった上に、教授から「非常によく見ている」なんてホメられたのである!映画ばっかり見 ていた学生活の中でも数少ない「映画に助けられた」一件という訳だ。



小説吉田学校
小説吉田学校
不毛地帯
不毛地帯
金環蝕
金環蝕

政治はドラマより奇なり!

そして時代は昭和から平成へ。大学生だったノーテンキな僕が中年オヤジになるまで30年という時が過ぎ去った。政党の烏合離散や政治システム、政治家の登場や退場という見た目は大きく変貌しているのに、報じられる政治の世界の状況は当時とあまり変わっていないように思える。

贈収賄事件に絡む政治家と秘書の問題、官僚との癒着に天下り。公共工事に絡む利権疑惑と利益誘導などなど・・・・。ただ、あの頃と確実に違うのは、今「金環蝕」や「迷走地図」のような痛快で批評精神に富んだ政治エンタテインメント映画がさっぱり作られなくなったという点である。

国民が政治に無関心になり、そんな種類の映画がヒットしなくなったのかもわからないし、俳優たちがみんなスッキリした顔になってしまって、かつてのように政治家のギラギラした情熱を全身で演じられるようなアクの強い個性派俳優が少なくなったのかもわからない。

でも確実に言える事は、現実の政治世界が、もう映画の虚構性をはるかに超越して実に複雑怪奇な様相を呈しているという事だろう。現実の「政治ショー」の方がドラマより面白いというのは果たしてどう考えたらいいのだろうか。

これから何年か経って、果たして日本映画界に名を残すような素晴らしい政治映画が登場するのかどうか、その答えはまさに選挙結果と同じく「神のみぞ知る」・・・・・・。

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